審美歯科について
審美歯科は、従来のむし歯や歯周病といった、歯や歯肉の病気を治すことが目的ではなく、 もう一歩進んで、美しく健康な歯や歯肉を作ることを目的としています。
そして、審美歯科は美しい歯や歯肉を作るばかりではなく、美しい笑顔を作り、精神的にも大きな恩恵をもたらします。
インフォームドコンセント
説明を行わずに、治療を始めることは、審美歯科に限らず、あらゆる医療において許されません。 歯科医師は患者さんが治療に対して、十分納得してから始めるように努力する必要があります。
カウンセリング
カウンセリングは、審美歯科における最初のステップです。患者さんの持っている悩みや希望は、人それぞれです。 それを理解し、治療の相談を行うためには、審美歯科の詳細な知識が必要です。ですから実際に治療を行う歯科医師が、 カウンセリングを行うことがやはりベストです。
審美歯科の知識と経験
審美歯科の治療では、歯科における総合的な知識と技術が必要となってきます。 そして、審美歯科と言っても、見せかけの治療ではなく、歯科医学を基礎としたしっかりとした治療を行う必要があります。 当然、基本的なむし歯や歯周病治療も必要ですし、より高度な技術や知識を要します。
セラミックを用いた治療の種類
■ セラミッククラウン (さし歯)
セラミックを用いたクラウンには金属のフレームにセラミックを焼き付けたもので セラモメタル (メタルボンド)とセラミックのみで作られたものでオールセラミックがあります。
■ ラミネートベニア
前歯の部分的な虫歯や変色歯の改善正中離開(すきっぱ) 矮小歯(奇形歯)などに使われます。
ラミネート前
ラミネート後
■ セラミックインレー(詰め物)
奥歯の詰め物をセラミックで作るものです。
治療前
治療後
ホワイトニング
ホワイトニングとは、歯本来の色が黄色や茶色っぽい場合などに特殊な薬剤を使い、歯の中にある色素を分解して、 歯を白くする方法です。
「治療事例の写真」
■ ウォーキングブリーチ法
神経のなくなった歯はだんだん変色してきます。このような歯は根っこの治療が終了していれば歯の内側から漂白することが可能です。
歯の内側の神経のあった空洞に薬剤を入れ、仮の蓋をして帰宅できます。これを週1回、数回(3回〜6回ほど)繰り返すことで白くなります。
治療前
治療後
■ホームホワイトニング
ホームホワイトニングはご家庭で歯を白くする方法です。 自宅でホワイトニングするには、まず完治していないむし歯や歯の亀裂などがないか検査します。 ホワイトニングするにあたり、特に問題なければ患者さん専用のマウスピースを作り自宅のホワイトニング用の 審美歯科キットの利用方法を指導させていただきます。
審美歯科キットの写真
PMTCクリーニング
歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行うお口のクリーニングで、歯ブラシの届きにくい歯と歯の間、 歯と歯ぐきの間なども専用の器具で清掃することをPMTC (プロフェッショナル メカニカル ティース クリーニング)と言います。
日頃の歯ブラシのケアだけでは落とすことのできない歯垢(プラーク)や歯石、茶渋、タバコのヤニや、コーヒー、紅茶の色素などを 器械的に取り除き、清掃、研磨していきます。ステインや着色を除去し、磨き上げることで本来の歯の美しさを取り戻すことが出来ます。
特に、歯の表面に付着し成熟した歯垢は、多種多様の細菌が複雑にからみあった「バイオフィルム」を 作り出しており、歯ブラシではなかなか取り除くことができません。
また、他の異物の侵入を拒否する性質があるため、ぬり薬、うがい薬などの効果もない場合があります。(※右図)
このバイオフィルムを専用の器械で破壊することで、プラークの再付着を防ぎ、むし歯の予防が出来ます。 また、歯肉の下に隠れたプラークを除去するので歯周病を改善することが出来ます。 そのほか、フッ素入りジェルを用いることで歯の再石灰化を促進し歯牙を強化します。
このようにPMTCは審美歯科だけではなく、予防歯科にも大きな効果があります。